【煙突掃除】タルムード 問題自体を疑え

二人の男の子が煙突掃除をした。

一人は煤で顔を真っ黒にして下りてきた。

もう一人はまったく煤をつけず、きれいな顔をして下りてきた。

さて、顔を洗うのはどちらの男の子か。



ある人は、「もちろん顔が真っ黒になった方の子が顔を洗うはずです」と答えた。

ラビは「あなたにはまだタルムードを開く資格はない」 と冷ややかに言った。

「では答は何ですか?」



「顔の汚れた男の子は顔のきれいな男の子を見て、自分の顔もきれいだと思う。 顔のきれいな男の子は、顔の汚い男の子を見て、自分の顔も汚いと思う。わかったかね」



その人は、「あ、わかりました。もう一度テストをして下さい」 と言った。



ラビが同じ質問を繰り返すと、その人は、「顔を洗うのはきれいな顔をした方です」と答えた。

するとラビはまた冷ややかに、「あなたはまだタルムードを勉強する資格がない」 と言った。



「なぜですか?」



「二人の男の子が同じ煙突を掃除して、一人がきれいな顔で、もう一人が汚い顔で下りてくるということはありえない」



問題自体を疑え

二人の間で会話が正常に行われるなら、汚れた方だけが洗う可能性が一番大きい。

しかし、このテストはインチキである。

設問で想定されていた条件自体が間違いであるというのはフェアではない。

テストをするラビの考えることを先回りして推定するほどの頭のよさがない限り、 誰もこの種のテストには合格させてもらえない。