「稼ぎの少ない男」タルムード

ある商人のところに

2人の若者が雇われていました。

稼ぐ若者は、

稼ぎの少ない若者の3倍の給料でした。

 

ある日

街中を荷馬車が通ろうとしていたので

ボスは、

稼ぎの少ない若者を呼んで、

「荷馬車の様子を見てきてほしい。」と伝えました。

 

「はい。ボス見てきます。」

 

 

「どうだった?」

「トウモロコシを運んでいます!」

 

「どこに運んでいる?」

 

稼ぎの少ない男は走って行って、戻ってきます。

「町の市場へ向かうそうです。」

 

「誰に頼まれて運んでいる?」

 

「すぐ聞いてきます!」

稼ぎの少ない男は走って行って、戻ってきます。

「町長の命令だそうです。」

 

「そのトウモロコシ、いくらなんだ?」

 

稼ぎの少ない男は走って行って、戻ってきます。

「300円だそうです。」

荷馬車はどこかに行ってしまいました。

 

さて、次の日・・

稼ぐ若者に全く同じ質問をしました。

「荷馬車の様子を見てきてほしい。」

 

「はい。ボス」

 

「荷馬車は、町長のトマトを市場に運んでいて

うちなら10円高く買い取るといったら

喜んで売ってくれるとのことです。よろしいですか?」